無骨さと多様性が共存する、“男たちの社交場”

gentleman Barber / queens by gentleman Barber


店舗名

gentleman Barber / queens by gentleman Barber


新潟市中央区東万代町に店を構える「gentleman Barber」と「queens by gentleman Barber」。
無骨でクラシカルな男たちが集う“紳士の社交場”と、自由でポップな感性が共存するこの2店舗は、ただ髪を整える場所ではなく、ライフスタイルそのものを提案する空間となっている。
オーナーの東城友秋さんにこれまでの軌跡とこれからの展望について伺った。


「gentleman」と「queens」――2つの空間が描く世界観

2016年のオープン以来、アメリカの古き良きカルチャー、特にドラッグレースのようなスタイルを持つ男たちが集う場所を目指してきた「gentleman Barber」。
インスピレーションの源には、アメリカのある伝統的なドラッグレース文化があり、その精神を理容という形で表現している。

一方の「queens by gentleman Barber」は、もう少し自由でポップな空気感を持たせた2号店。
チェスにおいて最も力を持つ“クイーン”の名に込められたのは、“どの方向にも進める力”と“多様性”の象徴でもあるニューヨーク・クイーンズのような雑多で自由なカルチャー。

gentlemanがクラシックな男の美学なら、queensはもっと自由で、軽やか。両方の店に、それぞれのカラーがあるからこそ、幅広い人たちが自分らしく過ごせる場所となっている。

理容師という選択――“憧れ”から始まった道

理容師を志したのは、美容師だった母親の影響があった。
ちょうど美容師ブームが訪れていた時代、自分もその波に乗ろうと思っていたが、最終的に道を決定づけたのは“地元のかっこいい床屋”の存在だったという。

初めて働いた理容室では、給料は安く、先輩には叱られることばかり。それでも、今でも使い続けているトニックの香りとともに、当時の記憶は鮮明に残っている。

「手がカラー剤で染まったり、カミソリで指を切ったりしても、それすら自分が“床屋”になった証だと思えて誇らしかった」と当時を思い出しながら語ってくれた。



進化し続けるチームと、これからの挑戦

東城さんの店作りへの想いや理容業界を目指す人へのメッセージを伺った。


Q.日々のサロンワークで意識していることは?

A.意識しているのは、“優しさ”と“距離感”。
優しさって、ただ甘いだけじゃない。必要なことをちゃんと伝えるのも優しさだと思っています。

必要なことは基本的にスタッフを通して伝えるようにしていますが、自分が絶対譲れないこと、これまで守ってきたことは自分の口からハッキリ伝えてるようにしていますね。

それと、常に“見られている”意識を持つことも大事にしています。
自分が寂しがりやなんでできるだけスタッフの近くにいるようにしてます。ときには親のように、ときには先生や社長のように、その場に応じて接し方を変えていますね。

自身がかつて働いていた職場で感じた“理不尽”や“不満”を繰り返さないように、休憩時間や給与体制など、スタッフが働きやすい環境づくりにも力を入れています。

Q.今後挑戦していきたいことは?

A.オープンから約10年。これまでに9人のスタッフが在籍し、そのうち6人が今も店に残っている。

日々挑戦しているが、もっとスタッフ含めて成長していきたい。
これまでイベントは散々やってきたのでこれからはスタッフがより輝ける“舞台”を用意してあげたいですね。

理容業界を目指す人たちへのメッセージ

最初は本当にキツい。でも、それを乗り越えた先には、すごく楽しくて、誇れる仕事が待ってます。僕を見ればわかるでしょ?毎日楽しいし、幸せ。
でも、僕を目指す必要はない。むしろ、越えていってほしい。職人であることを忘れずに、自分なりにこの仕事を楽しんでもらえたら嬉しいですね。

gentleman Barberとqueens by gentleman Barber。
スタイルは違えど、どちらの店舗にも共通するのは“人とカルチャー”を大切にする姿勢だった。
これからも、この街で、かっこいい男たちの“居場所”を更新し続けていく。


店舗情報

gentleman Barber

〒950-0082 新潟県新潟市中央区東万代町1-22風間ビル1F



queens by gentleman Barber

〒951-8065 新潟県新潟市中央区東堀通六番町1051番地6